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【2026最新】自動車通勤の非課税は何が変わった?令和7年4月の法改正を解説!

【2026最新】自動車通勤の非課税は何が変わった?令和7年4月の法改正を解説! | 節税について

令和7年4月から、車・自転車通勤の従業員に支給する通勤手当の非課税限度額が引き上げられましたが、対応はもう済んでいますか?

給与計算ソフトの設定が古いまま、あるいは通勤届が何年も更新されていないという会社は、今も旧基準で処理し続けている可能性があります。

イデア総研税理士法人が、担当者として何をすれば対応が完了するか、順番に解説します。

この記事でわかること

  • 今回の改正で何が変わったか
  • 会社がやるべき3つのこと
  • 令和7年分の処理に漏れがあった場合の対応
  • 自社だけでは判断が難しいケースの見分け方
この記事を書いた人
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南 彰悟

1986年3月6日生まれ。大分県出身。早稲田大学を卒業後、25歳で公認会計士試験に合格。大手監査法人に8年程勤める。2020年税理士登録。イデア総研税理士法人の副代表として活動する。

今回の改正で何が変わったか?

車・自転車で通勤する従業員に支給する通勤手当には、所得税がかからない上限額(非課税限度額)が片道距離ごとに定められています。令和7年4月から、この限度額が引き上げられました。

引き上げ幅は距離が長いほど大きく、片道55km以上では月額31,600円から38,700円(+7,100円)に変わっています。ちなみに車といっても、電車・バス通勤の人の非課税枠(上限月額15万円)は変わっていません。

この限度額は令和7年4月以降の通勤手当処理に適用されます。

今も旧基準の金額が給与計算ソフトに入ったままになっている場合は、毎月の給与計算が誤った状態で続いていることになります。

【全3点】会社として確認すべきことは何か

担当者としてやることは、①通勤届の確認、②支給額の照合、③システム・規程の整備、この3つです。

① 通勤届を最新の状態に確認する

非課税限度額は片道距離によって区分が変わります。

正しく処理するには、従業員ごとの通勤距離と通勤手段が最新の状態で揃っていることが必要です。ところが、通勤届を数年前に一度出してもらったきりで、その後更新されていない会社は思っているより多いです。

引っ越しで距離が変わった、テレワーク導入をきっかけにマイカー通勤に切り替えた、といったことが把握できないまま古い情報で処理が続いているケースもあります。

確認するのは「通勤手段が車・自転車かどうか」と「片道距離が今の実態と合っているか」の2点です。距離はGoogleマップで実際に走る道に沿って測ります(直線距離ではありません)。確認した経路はスクリーンショットや印刷で手元に残しておくと、根拠を示す際に役立ちます。

書式がない場合、「片道距離・通勤手段・署名・日付」が入った簡易なものでも構いません。ここが抜けると後の照合ができません。

② 支給額と現行の非課税限度額を照合する

通勤届が最新になったら、支給額と現行の限度額を照合します。このとき、給与規程の書き方によって対応が変わります。

「非課税限度額を上限として支給する」と書いている会社は、改正で非課税枠が自動的に広がります。

ただし給与計算ソフトに旧基準の金額が固定値で入っている場合は自動更新されないため、設定を確認して修正が必要です。

「月○○円を支給する」と金額固定で書いている会社は、非課税枠が広がっても支給額そのものは変わりません。「課税扱いだった分が一部非課税になる」という変化はありますが、支給額を引き上げたい場合は規程の変更が必要です。

現在の支給額が非課税限度額を超えている従業員がいる場合も要確認です。超えた分に所得税がかかっている状態ですが、今回の改正で限度額が上がったことで、課税部分が縮小する(または消える)人が出てくる可能性があります。

③ 令和7年分の処理に漏れがあった場合(重要)

令和7年分の通勤手当を旧基準で処理したまま、令和7年の年末調整でも精算が行われていなかった場合は、別途対応が必要です。

年末調整での精算はすでに時期が過ぎていますが、更正の請求(税金の戻し申請)を行うことで、過払い分の還付を受けることができます。令和7年分の所得税については、法定申告期限(令和8年3月)から5年以内であれば更正の請求が可能です。

ただし、更正の請求は従業員一人ひとりの処理が必要で、手続きの方法は状況によって異なります。自社だけで進めようとするとミスが起きやすいため、税理士に相談しながら進めることを推奨しています。

自社で対応できるか判断するチェックリスト!

次のいずれかに当てはまる場合は、自社だけで進めるとミスが起きやすくなります。

給与規程に通勤手当の支給基準が書かれていない場合、一律支給か実費精算かが明記されていないと、課税・非課税の根拠を説明できず、税務調査で指摘を受けるリスクがあります。

テレワーク日がある従業員の支給方法が曖昧なままの場合も、月ごとの非課税判定が複雑になります。規程に支給ルールがないと、担当者によって計算方法がばらつきます。

非課税限度額を超えて支給している従業員がいるが把握しきれていない場合、超過分の課税処理が曖昧なまま続くと過少申告のリスクが生じます。改正でラインが変わった従業員は特に要確認です。

令和7年分の処理に漏れがあるかどうか自信がない場合、更正の請求が必要かどうかの判断も含めて、一度税理士に確認することをおすすめします。

1つでも当てはまるなら、個別に整理してから対応するほうが安全です。「気づかないまま旧処理を続けてしまう」パターンが、実務でいちばんよく起きます。

今回の法改正で“よくある誤解”

「社会保険料」は変わらない!

今回の改正で手取りが増えるのは、所得税と住民税の部分だけです。社会保険料(健康保険・厚生年金など)は変わりません。

所得税には通勤手当の非課税上限がありますが、社会保険料の計算では支給した通勤手当がそのまま対象に含まれます。非課税枠が広がっても、社会保険料には関係ありません。

「手取りが増えたのに、なぜ社会保険料は変わらないのか」と従業員に聞かれた場合は、「所得税・住民税の分は減るけれど、社会保険料は別の計算なので変わらない」と伝えると伝わりやすいです。

テレワーク混在でも非課税枠は使える!

週に数日は在宅、残りは出社という働き方でも、非課税の対象になります。ただし、支給方法によって計算の仕方が変わります。

一律支給型(出社日数にかかわらず毎月決まった金額を支給)の場合、非課税かどうかの判定は月額の支給額で行います。在宅日が増えても、この判断は変わりません。

実費精算型(実際に出社した日の交通費だけを精算)の場合も、その月に支給した通勤手当の合計が非課税限度額以内かどうかで判定します。日割りで限度額も計算するという誤解が多いですが、判定は“月単位”です。

どちらの支給方法を採用するかは給与規程に明記が必要です。書かれていないと、課税か非課税かの根拠が曖昧になり、税務上のリスクが生じます。

【税理士コラム】通勤届を確認するだけで、従業員の手取りが変わる!

通勤届、最後に確認したのはいつですか?本記事でも紹介したように、令和7年4月から限度額が変わっています。

会社が旧基準のまま処理を続けていれば、従業員は本来受け取れるはずの手取りを“取りこぼし続けている”ことになります。これは制度の問題ではなく、「会社が対応しているかどうか」の問題です。

また、自分が改正内容を把握していても、従業員に伝わっていなければ意味がありません。「なぜ手取りが増えないのか」「自分は対象じゃないのか」という問い合わせが出る前に、車・自転車通勤の従業員へ一言周知しておくことをおすすめします。「令和7年4月から非課税限度額が変わっています。通勤届の内容が変わっている方は申し出てください」という一文だけでも、従業員の不安はかなり減ります。

「顧問税理士がいるから大丈夫」と思っていても、こうした改正が漏れなく届いているとは限りません。月次の処理に集中しており、法改正の個別案内まで手が回らない事務所もあります。「聞けば答えてもらえる」と「改正があるたびに先に連絡が来る」は、税理士との関係としてまったく異なります。

イデア総研はこうした改正があるたびに、通勤費・交際費・社宅・出張旅費まで含めて担当者から個別にお伝えしています。

まとめ:通勤手当の対応漏れがないか確認しよう!

令和7年4月から、車・自転車通勤の非課税限度額が引き上げられています。

会社としてやることは3つです。

  • 通勤届を最新の状態に確認する(距離・手段が現状と合っているか)
  • 支給額と現行の限度額を照合する(給与計算ソフトの設定が更新されているか)
  • 令和7年分の処理に漏れがあれば更正の請求を検討する(税理士への相談を)

給与規程が整備されていない、テレワーク対応が曖昧、令和7年分の処理が正しかったか自信がないという場合は、個別に相談しながら進めるほうが安全です。

イデア総研税理士法人では、通勤費だけでなく交際費・社宅・出張旅費など経費全体について、改正があるたびに個別にご案内しています。「自社の場合はどう対応すればいいか」が気になった方は、まずご相談ください。

 

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