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税理士変更で必要な「決算書」とは?いつ・誰から受け取るべきか徹底解説!

税理士変更で必要な「決算書」とは?いつ・誰から受け取るべきか徹底解説! | 税理士について

税理士変更を決意したものの、前任税理士に何を依頼すればいいか分からず、ズルズルと先延ばしにしている…。

新しい税理士には何を渡せばいいのか、準備が進まないうちに決算期が近づいている。

こうした状況になる理由は、「決算書」が税理士変更時の最重要引き継ぎ資料だという認識が薄いことにあります。

過去3~5年分の決算書が揃っていないと、新任税理士が前期の財務状況を正しく把握することが難しくなり、申告業務が滞ったり、税務調査時に十分な説明ができず不利になる恐れもあります。

この記事では、決算書の基礎知識と税理士変更時に準備すべき書類を解説します!

この記事を読めば、こんな悩みが解決します!
  • そもそも「決算書」って何…?
  • 決算書を受け取ったらチェックすべき3つのポイント!
  • 税理士変更時に決算書が必要な理由は?
  • 準備すべき決算書の期間と決算書以外の必要書類
  • 引き継ぎでよくあるトラブルと対処法

ただし、税理士変更時には決算書以外にもいくつも資料を準備しておく必要があります。必要書類についてはこちらの記事で詳しくまとめていますので、ぜひこちらもあわせてご覧ください!

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この記事を書いた人
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南 彰悟

1986年3月6日生まれ。大分県出身。早稲田大学を卒業後、25歳で公認会計士試験に合格。大手監査法人に8年程勤める。2020年税理士登録。イデア総研税理士法人の副代表として活動する。

そもそも「決算書」ってどんな書類?

税理士変更をスムーズに進めるには、まず「決算書とは何か」を理解しておく必要があります。

「決算書」は単一の書類ではなく、複数の財務書類をまとめた総称で、中でも「財務三表」と呼ばれる“3つの書類”が中心となります。

ここでは決算書の基本的な定義と、どのような書類で構成されているかを見ていきましょう。

「財務三表」について

決算書とは、企業の一定期間における経営成績や財政状態をまとめた書類の総称です。

その中心となるのが「貸借対照表(B/S)」と「損益計算書(P/L)」です。これに「キャッシュフロー計算書(C/F)」を加えたものは「財務三表」と呼ばれますが、中小企業ではC/Fの代わりに「株主資本等変動計算書」が一般的に作成されます。

  • 貸借対照表(B/S):会社の財産状況を示す
  • 損益計算書(P/L):1年間の儲けを示す
  • キャッシュフロー計算書(C/F):現金の出入りを示す書類(主に上場企業等で作成され、中小企業では作成義務はありません)

税理士とやり取りする際には「B/S」「P/L」という略称で呼ばれることが多いため、この略称も覚えておくと便利です。

特に貸借対照表と損益計算書(および株主資本等変動計算書など)は、すべての法人で作成が義務付けられています。個人事業主でも、青色申告で最高65万円の特別控除を受けるためには、これらの書類の作成・提出が必要です。

株式会社や合同会社は毎事業年度に作成し、10年間の保存も法律で義務付けられています。

具体的なチェックポイントについては、次のセクションで詳しく解説します。

決算書の主な用途は?

決算書は、法人税・地方税・消費税などの申告書作成の基礎資料となり、法人税申告時には貸借対照表・損益計算書などの添付が法律で定められています。

決算書がないと正確な申告が難しくなり、税務調査で指摘を受けて追徴課税のリスクが高まります。

金融機関は企業融資の審査時に直近2~3期分の決算書提出を求め、経常利益の推移を確認して継続的な収益力や債務返済能力を評価します。

また、決算書は経営陣が自社の経営成績と財政状態を客観的に把握し、定量的な根拠に基づく意思決定を可能にするツールでもあります。

決算書で必ずチェックすべき3つのポイント

税理士から決算書を受け取ったら、内容を確認する習慣をつけることが大切です。

特に以下の3つのポイントをチェックすることで、会社の財務状況を正しく把握でき、税理士変更時の引き継ぎもスムーズになります。

貸借対照表(B/S)で前期との変動を確認する

決算書を受け取ったら、まず貸借対照表の資産・負債・純資産に前期と比べて大きな変動がないかを確認しましょう。

特に、現金預金の残高が実際の通帳残高と一致しているか、売掛金や買掛金に不自然な金額がないかをチェックします。

また、自己資本比率(純資産÷総資産)が大きく変動している場合は、会計処理に問題がある可能性もあるため、税理士に詳しく確認しましょう。

貸借対照表の数字が実態と合っていないと、正しい財務状況が把握できず、経営判断を誤る原因になります。

損益計算書(P/L)で売上や利益の推移を確認する

決算書を受け取ったら、損益計算書の売上高や営業利益、当期純利益の推移を過去3年分程度確認しましょう。

売上が大きく変動しているのに理由が不明な場合や、利益率が急激に変化している場合は、会計処理に問題があるか、経営環境に変化があった可能性があります。

また、経費の内訳で不自然に大きな項目がないか、税務上認められない経費が計上されていないかもチェックポイントです。

これらの不備を早期に発見しておくことで、税理士と相談しながら修正対応ができます。

キャッシュフロー計算書(C/F)で資金繰りの実態を確認する

決算書にキャッシュフロー計算書が含まれている場合は、営業キャッシュフローの推移を確認しましょう。

利益が出ているのに営業キャッシュフローがマイナスの場合、売掛金の回収遅れや在庫の過剰など、資金繰りに問題がある可能性があります。

この状況に気づいたら税理士に相談し、今後の資金繰り改善策を一緒に考えてもらうことが大切です。

ただし、中小企業ではキャッシュフロー計算書が作成されていないケースも多いため、その場合は無理に作成する必要はありません。

税理士変更時に決算書が必要な2つの理由

税理士を変更する際、決算書は新しい税理士への引き継ぎで非常に重要な役割を果たします。

なぜ決算書が必要なのか、2つの理由を解説します。

新任税理士が過去の財務データを正確に引き継ぐため

決算書は会社の「財務の履歴」そのものです。

新任税理士は過去の決算書を見ることで、会計処理の方針、過年度の税務上の取り扱い、資産や負債の変動といった重要な情報を把握できます。

この情報がないと、新任税理士は「前期末の状態」からスタートできず、申告書の作成や会計処理に支障をきたします。

税務申告の継続性を保つため

税務申告は毎年継続して行うものであり、前期の数値を基準に当期の申告内容をチェックします。

決算書がないと、前期との整合性が確認できず、税務署から「なぜこの数字が前期と違うのか?」と疑問を持たれる原因になります。

また、金融機関への融資申請や、将来的な税務調査の際にも、過去の決算書の提示が求められるため、確実に引き継いでおく必要があります。

税理士変更時に準備すべき決算書は何年分?

税理士変更をスムーズに進めるには、何年分の決算書を用意すればよいのでしょうか。

必要な期間と、準備すべき書類について解説します。

決算書は過去3~5年分を準備する

税理士変更時には、最低でも過去3期分(可能であれば5期分程度)の決算書・申告書類を準備するのが一般的です。

3期以上の決算書があれば、新任税理士は売上・利益の推移や経費構造の変化、繰越欠損金などを把握しやすくなります。

税務調査では過去5年程度(悪質な事例では7年)の申告内容がチェックされるため、最大7年分程度の決算書類を保管・準備しておくと安心です。

決算書以外に揃えるべき税務・会計書類

決算書に加えて、総勘定元帳、申告書類、各種届出書、固定資産台帳、会計ソフトのバックアップデータなども引き継ぎに必要です。

特に総勘定元帳は、決算書が「結果」を示すのに対して「どのような取引をどう処理したか」という過程がすべて記録されているため、新任税理士が前任税理士の会計処理の方針を理解する上で不可欠です。

詳しい必要書類のリストや準備方法については、以下の記事で解説しています。

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個人事業主が準備すべき決算書類

個人事業主で青色申告をしている方は、「青色申告決算書」(損益計算書と貸借対照表で構成)を直近3年分程度用意します。

白色申告の場合は「収支内訳書」を過去数年分準備して新任税理士に渡します。

個人事業主から法人化したケースでは、法人設立前の青色申告決算書や確定申告書も重要な引き継ぎ資料となり、新任税理士は法人設立前後の売上・費用や所得金額の変動を把握できます。

青色申告承認通知書や消費税関係の届出控えがあれば併せて渡しましょう。

決算書の引き継ぎでよくあるトラブルと対処法

税理士変更時の引き継ぎでは、トラブルが発生することもあります。

よくある問題と、その対処法を知っておきましょう。

前任税理士が資料を渡してくれない…

税理士は税理士法により守秘義務を負っていますが、顧客から預かった資料を正当な理由なく返却しないことは“職務上問題がある行為”です。

もし前任税理士が決算書類の引渡しに応じない場合、まずは所属する地域の税理士会に相談するのがベスト。税理士会からの働きかけにより速やかに資料が返却されることがほとんどです。

内容証明郵便で資料返却を正式に要求する方法もあり、それでも返却に応じない場合は弁護士に相談して法的手段を検討しましょう。

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決算書に誤りが見つかった…

前任税理士が作成・提出した決算書や申告書に誤りを見つけた場合、放置せず、直ちに税務上の“修正手続き”を取る必要があります。

申告内容の誤りによって税金を少なく申告していた場合は、速やかに「修正申告」を行います。

逆に、税金を多く払いすぎていたことが判明した場合は、「更正の請求」という手続きを行うことで、納めすぎた税金が還付される(戻ってくる)可能性があります。

誤りを放置したまま税務調査で指摘されると、過少申告加算税や重加算税といった厳しいペナルティを科される可能性があります。

税務調査の事前通知前に自主的に修正申告を行えば、原則として過少申告加算税は課されません。

新任税理士と協力して対応し、税額が不足している場合は基本的に修正申告を行います。

会計ソフトの互換性がない…

前任税理士が使用していた会計ソフトのデータ形式が、新任税理士のソフトと互換性が無い場合、電子データの直接移行ができず問題となります。

互換性問題への対処法として、前任ソフトから汎用データ形式(CSVなど)でエクスポートしてもらう方法があります。

ただし、前任税理士が特定の専用ソフト(TKC、JDL、MJSなど)を使用している場合、データの書き出しに制限があるケースも多いため、早めにデータ形式の確認を依頼するのが無難ですね。

多くの会計ソフトには『CSV形式』や『仕訳日記帳形式』でデータを出力する機能が備わっていますので、前任税理士にこれらのデータをもらい、新任税理士側のソフトにインポートできれば、一括で仕訳を移行できる可能性があります。

どうしてもデータ移行できない場合、新任税理士は前期末の残高試算表から各科目の期首残高を確認し、新年度の期首仕訳として手入力で登録することで対応します。

まとめ:決算書の基本を押さえて、スムーズな引き継ぎを!

決算書は税理士変更をスムーズに進めるための最重要引き継ぎ資料です。

  • 決算書は財務三表(B/S・P/L・C/F)で構成され、会社の財政状態を示す
  • 決算書を受け取ったら、前期との変動や推移を必ず確認する
  • 税理士変更時には過去3~5年分の決算書が必須
  • 決算書以外に総勘定元帳など重要な書類も準備が必要
  • 引き継ぎトラブルは税理士会への相談で解決できる

過去3~5年分の決算書と総勘定元帳などの重要書類をきちんと準備することで、新任税理士は前期の財務状況を正確に把握でき、申告業務の遅れやミスを防げます。

まずは、前任税理士に連絡して必要な資料のリストを確認し、引き継ぎの手配を始めましょう。

イデア総研税理士法人では、これまで和多くの中小企業の税務・会計業務を支援してきた実績から、『税理士変更の引き継ぎ』についても必要な資料のリストアップから前任税理士とのやり取りのアドバイスまで、きめ細かくサポートいたします。

無料相談も実施していますので、まずはお気軽にご相談ください。

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