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【税理士が教える】なぜ社長交代時に税理士を見直すのか?第二創業を見据えた変更理由を解説!

【税理士が教える】なぜ社長交代時に税理士を見直すのか?第二創業を見据えた変更理由を解説! | 税理士について

社長交代は、会社にとって「第二の創業」ともいえる大きな節目です。

新体制で会社をどう成長させていくか、希望に胸を膨らませる一方で、「経営の根幹を支える税理士との関係は、このままで良いのだろうか?」こんな問いが頭をよぎる新社長も少なくないでしょう。

結論からいうと、社長交代は、会社の未来を左右する税理士との関係を見直す機会なのです。

この記事では、社長交代という特別なタイミングで税理士変更を検討している経営者の方へ向けて、その方針的な理由から、失敗しないための注意点、そして未来を共に創るパートナーの選び方まで、分かりやすく解説していきます!

この記事を読めば、こんな悩みが解決します!
  • 社長交代でまずやるべきこと
  • なぜ社長交代が税理士変更のベストタイミングなのか?
  • 社長交代時特有の税務手続きや、引継ぎの注意点とは?
  • 会社の成長を加速させる「攻めの税理士」はどう選ぶ?
この記事を書いた人
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イデア総研税理士法人担当者

目次

社長交代後にの最重要タスク「資金管理」。だからこそ税理士の役割が重要に

スーツを着た中年の経営者が、近代的なオフィスビルの中で、顎に手を当てて難しい表情で思案している。企業の将来、経営課題、または重大な決断を前にして熟考する姿を象徴している。

社長交代とひとくちにいっても、その裏側では実にさまざまな業務が動いています。新社長としての経営方針の策定から、それに伴う人事・労務関連の事務手続きまで、やるべきことは山積みです。

しかし、これら多岐にわたる業務には、ある一つの共通点があります。それは、すべてが会社の「資金の管理」に繋がっているという事実です。

社長交代時に発生する多岐にわたる業務は、大きく以下の2つに分けられます。

  • 経営の方向性を決める「事業計画」と、それを支える「財務戦略」
  • 代表者変更に伴う「法務・税務・労務」の各種手続き

経営の方向性を決める「事業計画」と、それを支える「財務戦略」

新しく社長に就任した方は、まず会社の未来を描くことから始めます。具体的には、経営理念を改めて従業員と共有したり、新しい事業計画を策定したり、あるいは組織体制そのものを見直したりと、取り組むべきテーマは多岐にわたります。

これらはすべて、会社の向かうべき方向を定め、成長をドライブさせるための重要な活動です。

そして、これらの活動はすべて、最終的に会社の「資金」をどのように投資し、配分していくかという、具体的な財務戦略に結びついています。

代表者変更に伴う「法務・税務・労務」の各種手続き

経営の舵取りと並行して、バックオフィスでは代表者変更に伴う事務手続きが待っています。

社内での取締役会や株主総会での決議はもちろんのこと、法務局への代表取締役の変更登記(就任後2週間以内が期限)は必須です。

その後も、税務署や自治体への「異動届出書」の提出、社会保険関係の代表者変更届(原則5日以内が期限)、金融機関の口座名義変更など、手続きは多岐にわたります。

これらひとつひとつの手続きにも、役員報酬の見直しや各種手数料の支払いなど、会社の「資金」が密接に関わってきます。

新体制の成否を分けるのは、会社の「資金繰り」の完全な把握

ここまで見てきたように、新社長が取り組む未来志向のビジョン策定も、日々の煩雑な事務手続きも、突き詰めれば「会社の資金をどう管理し、どう動かすか」という点に行き着きます。「お金の管理は先代と経理担当者だけが知っていて、自分はよく分からない」という状態では、新社長として的確な経営判断を下すことはできません。

だからこそ、このタイミングで多くの企業が、会社の血液ともいえる資金の管理を託すパートナー、すなわち「税理士」の見直しを検討するのです。

社長交代が税理士変更の絶好機である3つの戦略的メリット

税理士の変更は、単にコストを削減したり、今の不満を解消したりするためだけに行うものではありません。

特に社長交代というタイミングは、会社の未来にとって大きな価値を生み出す、またとないチャンスです。

とはいえ、「本当に変えるべきは『時期』なのか?」と立ち止まって考えることも重要です。実は、タイミング以上に大切なのが、変更に踏み切る「理由」そのものです。

具体的には、社長交代のタイミングで税理士を変更することには、以下の3つの戦略的なメリットがあります。

  • メリット1:新社長の経営ビジョンをゼロから共有し、伴走してもらえる
  • メリット2:「先代からの付き合い」という人間関係を円満にリセットできる
  • メリット3:DXや資金調達に強い税理士から「攻めの提案」を引き出せる

メリット1:新社長の経営ビジョンをゼロから共有し、伴走してもらえる

社長が代われば、会社の経営方針も大きく変わることがあります。

新社長が「これからはDXを推進して、新しい市場に打って出たい」というような「攻めの経営」ビジョンを掲げたとき、その想いを100%理解し、共に走ってくれるパートナーの存在が欠かせません。

しかし、先代の「守りの経営」を長年支えてきた税理士が、その変化にすぐに対応できるとは限りません。新しい挑戦に対して「それは前例がありませんね」とブレーキをかけてしまう可能性も考えられます。

実際に、事業承継を機に税理士を変更する理由の一つとして、「新社長のやり方に、旧来の税理士が対応しきれない」という点が挙げられています。

その点、社長交代のタイミングで税理士を新たに選べば、新体制のビジョンや事業計画を一から丁寧に説明し、深く共有できますので、目指すゴールが同じだからこそ、経営判断に迷ったときも的確なアドバイスが期待でき、まさに「伴走者」として同じ方向を向いて進めるのです。

これは、会社の第二創業を成功させる上で、非常に大きな力となるはずです。

メリット2:「先代からのお付き合い」を円満にリセットし、新しい関係を築ける

中小企業では、税理士の変更をためらう理由として意外に多いのが、「先代が長年お世話になったから、断りづらい」という、義理や人情からくる遠慮です。

たとえサービスに不満があったとしても、この見えない壁が理にかなった判断を鈍らせてしまうことがあります。

もちろん、これまでの感謝を伝えることは大切ですが、会社の未来を考えれば、新社長として最善のパートナーを選ぶというビジネス上の決断が優先されるべきです。

この機会をいかして心理的な負担から解放され、自社にとって本当に価値のある関係を築き直しましょう!

メリット3:DXや資金調達に強い税理士から「攻めの提案」を引き出せる

現代の経営環境は、変化のスピードが非常に速く、DX(デジタルトランスフォーメーション)への対応や、国が用意する補助金・助成金の活用は、企業の成長に欠かせません。

ところが、旧来型の税理士事務所の中には、こうした新しい動きに積極的でないところも少なくありません。

「毎月の試算表が出てくるのが遅い」「節税の提案をしてくれない」「クラウド会計の導入に難色を示す」といった不満が、税理士変更のきっかけになることはよくあります。

新しい税理士を探すことで、これまで得られなかったような「攻めの提案」を受けるチャンスが広がります。

たとえば、

  • 最新の会計ソフトを導入し、リアルタイムで経営状況を把握する仕組みづくり
  • 自社が使える可能性のある、補助金や優遇税制のタイムリーな情報提供
  • 新規融資を受ける際に、金融機関を納得させる事業計画書の作成支援

など、会社の成長を加速させるための具体的なサポートが期待できます。

特に、創業融資や補助金申請の経験が豊富な税理士は、新社長にとって非常に頼りになる存在となるでしょう。

変化に強く、未来志向の提案をしてくれるパートナーを選ぶこと。

それが、新体制のチャレンジに弾みをつける鍵となります。

税理士変更の最適な「時期」と、より本質的な「理由」について詳しく解説した記事もご用意していますので、ぜひあわせてご覧ください!

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社長交代時の税理士変更には大きなメリットがありますが、勢いだけで進めてしまうと思わぬ問題が起きる可能性もあります。

スムーズな移行を実現し、後々のトラブルを防ぐために、特に以下の3つのポイントを押さえておきましょう。

  • ポイント1:代表者変更に伴う「税務・労務」の届出を漏れなく行う
  • ポイント2:先代しか知らない税務上の「暗黙知」を正確に引き継ぐ
  • ポイント3:融資や補助金を見据え、財務資料を迅速に用意できる体制を築く

ポイント1:代表者変更に伴う「税務・労務」の届出を漏れなく行う

社長が交代したら、法務局で役員変更の登記を行うだけでなく、税務署や地方自治体にも代表者が変わったことを届け出る必要があります。具体的には、所轄の税務署へ「異動届出書」を、都道府県税事務所や市区町村役場へも同様の届出書を提出します。

これを忘れると、税務署からの重要なお知らせが前の社長に送られてしまい、新社長が把握できないといった事態になりかねません。

また、健康保険や厚生年金といった社会保険関係の手続きも、年金事務所や健康保険組合へ、原則5日以内という短い期間内に届け出る必要があるので注意が要ります。

ただし、これらの事務的な手続きは、新たに契約する税理士や社会保険労務士が代行してくれる場合がほとんどです。

契約の際に「税務署や年金事務所への異動届もお願いします」とひとこと添えておくと、手続きの漏れを防ぐことができ安心です!

ポイント2:先代しか知らない税務上の「暗黙知」を正確に引き継ぐ

税理士の変更で最も慎重になるべきなのが、書類には残らない会社特有の情報、いわゆる「暗黙知」の引き継ぎです。

一般的に、前の税理士と新しい税理士が直接連絡を取り合って、業務の引き継ぎを行うことはほとんどありません。

そのため、会社側が主体となって、必要な情報を整理し、新しい税理士に正確に伝える必要があります。

具体的には、以下のような情報が「暗黙知」にあたります。

  • 過去の税務調査で、税務署からどのような指摘を受けたか
  • 業界特有の会計処理や、会社独自の経費のルール
  • 金融機関との間で、どのような力関係や暗黙の了解があるか

また、書類として、過去数年分の決算書・申告書や総勘定元帳はもちろん、減価償却の方法を変更した際の届出書など、過去の税務上の判断に関わる書類の控えも、すべて新しい税理士に共有しましょう。

これらの情報がうまく引き継がれないと、新しい税理士が会社の状況を誤って理解し、不利益な税務判断につながるリスクもあります。

可能であれば、新旧の税理士と自社の三者で顔を合わせる機会を設けるのが理想ですが、難しい場合は、新社長がこれらの情報をまとめたメモを作成し、初回の打ちあわせで丁寧に説明することが重要です!

ポイント3:融資や補助金を見据え、財務資料を迅速に用意できる体制を築く

新体制で新たなスタートを切るにあたり、設備投資や運転資金の確保のために、融資や補助金の活用を検討する場面も多いでしょう。

その際に、金融機関や行政機関が納得するような、精度の高い事業計画書や資金繰り表といった財務資料を、すばやく用意できるかどうかが成功の鍵を握ります。

もし、現在の税理士がこうした資料作成に消極的であったり、ノウハウが乏しかったりする場合、それは税理士変更を検討する十分な理由になります。

新しい税理士には、単に過去の数字をまとめるだけでなく、未来の計画を具体的な数値に落とし込み、資金調達を成功に導くためのサポートを期待すべきです。

経験豊富な税理士であれば、

  • 金融機関が融資判断でどこを見ているか
  • 採択されやすい補助金申請書の書き方のポイント
  • 説得力のある返済シミュレーションの作り方

といった、専門的な視点からアドバイスをしてくれるはずです。

新しい税理士と契約する際には、早い段階で将来の投資計画などを共有し、資金調達をサポートしてくれる体制があるかを確認しておきましょう!

「攻めの経営」を加速させる税理士を見極める2つの選定基準

では、未来を共に創る「攻めの経営パートナー」は、どうすれば見つけられるのでしょうか。

単なる料金やサービスの比較ではなく、新社長のビジョンを実現するために本当に重要な、以下の2つの基準で判断することをお勧めします。

  • 基準1:スキルや実績以前に、新社長の「ビジョン」に共感してくれるか
  • 基準2:守りの税務だけでなく、未来を作る「攻めの経営相談」ができるか

基準1:スキルや実績以前に、新社長の「ビジョン」に共感してくれるか

税理士を選ぶ上で、スキルや実績以上に大切なのが、経営者であるあなたとの「相性」です。会社のビジョンや経営理念に心から共感し、「それは素晴らしいですね、ぜひ実現させましょう!」と前向きに応援してくれる、そんなパートナーを見つけることが、何よりも重要です。

その上で、「私の考えをどう思いますか?」「どのようなサポートができそうですか?」と問いかけ、相手の反応を見てみましょう。

あなたの言葉に真剣に耳を傾け、未来志向の話ができる相手かどうか。最終的には、ご自身の直感も信じて、「この人になら会社の未来を託せる」と思えるパートナーを選びましょう。

基準2:守りの税務だけでなく、未来を作る「攻めの経営相談」ができるか

税理士の仕事は、大きく2つのタイプに分けられます。一つは、決算書の作成や税務申告といった、いわゆる「守りの税務」を正確にこなすタイプ。

もう一つは、それに加えて、資金繰りの改善や節税対策、融資支援など、会社の成長に直結する「攻めの経営相談」まで行ってくれるタイプです。

いうまでもなく、新社長が選ぶべきは後者です。

たとえば、節税の相談をしたときに、単に手続きの話だけでなく、「会社の将来の投資計画を考えると、今は節税よりも内部留保を厚くする方が得策かもしれません」といった、経営全体の視点からアドバイスをくれるかどうか。

また、クラウド会計の導入支援や最新の補助金情報に詳しいかどうかも、重要な判断基準になります。

もし、大分県や福岡県で、こうした「攻めの経営相談」ができるパートナーをお探しであれば、ぜひ私たちイデア総研税理士法人も、その候補の一つとしてご検討ください。

私たちは、税務・会計のプロフェッショナルであることはもちろん、100名を超える専門家チームが、経営コンサルティングから資金調達、DX支援まで、あなたの会社の未来をワンストップでサポートします。

初回60分の無料相談も行っており、平日夜間や土日のご相談も可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。

まとめ:社長交代は会社の未来を変えるチャンス。信頼できる税理士と新しい一歩を

ここまで見てきたように、社長交代は、会社の未来を大きく変えるまたとないチャンスです。この重要な節目に、会社の血液ともいえる「資金」の管理を託す税理士を見直すことは、第二の創業を成功させるための、極めて重要な一手となります。

まずは代表者変更に伴う手続きを着実に進め、その上で、あなたのビジョンに共感し、「攻め」の経営まで支えてくれるパートナーをぜひ見つけ出してください。

  • 社長交代は、会社の資金管理者を見直す絶好の機会
  • 登記や届出、暗黙知の引き継ぎなど、やるべきことを着実に進める
  • 新しいパートナーは、ビジョンを共有でき、「攻め」の経営を支えてくれる税理士を選ぶ

もし、「誰に、何から相談すれば良いのか分からない」と感じたら、一人で抱え込まず、専門家の力を借りることをお勧めします。私たちイデア総研税理士法人は、この記事で解説したような代表者変更に伴う煩雑な手続きから、未来を見据えた経営戦略の策定まで、すべてをワンストップでサポートしています。大分・福岡エリアを中心に、これまで数百社を超える企業の「第二の創業」に伴走してきました。

貴社の状況に合わせた具体的なアドバイスをいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。

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